平成12年国勢調査の結果(速報)について





 国勢調査は、国内にふだん住んでいるすべての人を対象とする国の最も基本的な統計調査で、人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われています。大正9年の調査開始以来、17回目となる今回の調査は、西暦2000年というミレニアムの節目で、10年ごとに実施する大規模調査でもあります。
 ここでは、平成12年10月1日現在で実施した平成12年国勢調査について、要計表(※)による人口集計の速報結果が公表されたことから、石川県と全国の人口と世帯数や、100年前の人口比較について取り上げてみたいと思います。










(※)要計表とは、調査員が調査区単位でまとめた世帯数、人数などを集計したものです。国勢調査のように
  結果が出るまでに時間のかかるものは、要計表の積算値を速報値として公表しています。



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1 人     口

 (1)石 川 県

 平成12年国勢調査による平成12年10月1日現在の石川県の人口は、1,180,935人で、前回(平成7年国勢調査)に比べ、867人、、0.1%のわずかな増加となり、調査開始の大正9年以降、昭和15年を除き増加していますが、伸び率は戦後最低となりました。(図1)
 男女別に見ると、男性が572,199人、女性が608,736人で、女性が男性を36,537人上回っており、人口性比(女性100人に対する男性の数)は前回より0.3ポイント上昇して、94.0となっています。
図1 人口の推移
                              (注)昭和20年は、人口調査(11月1日現在)による

                                      図2 市町村別人口増減率
                                           (平成7〜12年)
図2 市町村別人口増減率
 市町村別にみると、人口の多い順で金沢市の456,434人、次いで小松市108,615人、加賀市68,359人となっています。
 また、平成7年と比較して人口が増加したのは、41市町村のうち15市町村です。このうち、増加数が最も多かったのは、津幡町の3,982人、次いで野々市町2,636人、金沢市2,459人で、増加率が最も高かったのは津幡町の13.1%、次いで辰口町9.4%、川北町9.0%の順になっており、金沢市近郊の市町で人口が増加しています。
 一方、減少数が最も多かったのは、七尾市の2,371人、次いで輪島市1,848人、珠洲市1,727人で、減少率では能都町の9.1%、次いで門前町8.5%、珠洲市8.0%の順になっており、能登地域での人口の減少が目立っています。(図2、表2






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 (2)全   国

 全国の人口は、126,919,288人で、前回に比べて1,349,042人、1.1%の増加となりましたが、伸び率は本県と同様に戦後最低となりました。
 全国47都道府県のうち、人口が最も多かったのは、初めて1200万人を超えた東京都の12,059,237人、次いで大阪府8,804,806人、神奈川県8,489,932人の順になっており、石川県は前回と同じ36位でした。
 また、平成7年と比較して人口が増加したのは47都道府県のうち23都府県で、増加数が最も多かったのは、東京都の285,635人、次いで神奈川県244,029人、埼玉県178,693人で、増加率が最も高かったのは、滋賀県の4.3%、次いで沖縄県3.5%、神奈川県3.0%の順になっています。
 一方、減少数が最も多かったのは、長崎県の28,398人、次いで山口県27,436人、秋田県24,452人で、減少率では秋田県の2.0%、次いで山口県、長崎県1.8%、島根県1.3%の順になっています。(表3
 平成2〜7年と平成7〜12年人口増減について、@増加型(いずれも増加)、A回復型(H7〜12が増加)、B減少境型(H7〜12出減少に転じた)、C減少型(いずれも減少)に類型化し、各都道府県を分類すると、@増加型とA回復型では、関東、近畿、東海地方に含まれる都府県が多く、逆に、B減少境型とC減少型では、北海道、東北、中国、四国、九州地方の多くの道県が含まれています。(表1)

表1 分類別人口増加の推移

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 (3)100年前の人口との比較

 国勢調査は、大正9年からですが、ここでは、100年前の明治33年に最も近いものとして、明治31(1898)年のデータで比較してみたいと思います。
 この当時、県内には1市15町260村、合わせて276の自治体がありました。その後の町村合併による区域の変更がみられることから、現在の行政区域に置き換えて推計したものが表4です。
 これによると、石川県の人口は1.6倍になっており、市町村別では野々市町が7.1倍と最も増加して、明治31年の29位から6位と順位を大幅に上げたのをはじめ、内灘町5.8倍、金沢市2.7倍の順に増加しています。一方、減少したのは、尾口村、白峰村0.3倍、鳥越村、門前町0.4倍、能登島町、吉野谷村0.5倍で、白山麓や能登地域では大幅に人口減少となっています。(表4

                               図3 都道府県別人口増加率
                                   (明治31〜平成12年)
図3 都道府県別人口増加率 また、全国の人口は明治31年と比較して2.9倍になっており、都道府県別では神奈川県が9.8倍と最も増加したのをはじめ、北海道7.4倍、東京都6.4倍、埼玉県6.1倍、大阪府5.9倍の順で、関東や東海、近畿地方で増加しています。一方、増加率が低かったのは島根県1.1倍、徳島県1.2倍、高知県1.3倍、福井県1.4倍、佐賀県1.4倍の順になっており、四国、九州や日本海側で低くなっています。(図3、表5



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2 世 帯 数

 (1)石 川 県

 石川県の世帯数は411,292世帯で、前回に比べて、21,080世帯、5.4%の増加となりました。1世帯あたり人員は2.87人(前回3.02人)で今回初めて3人を下回り、昭和30年以降続いている世帯規模の縮小が進む結果となりました。(図4)

図4 世帯数及び1世帯あたり人員の推移

 (2)全   国

 全国の世帯数は47,030,954世帯で、前回に比べて2,923,098世帯、6.6%の増加となり、すべての都道府県で増加しました。1世帯あたりの人員は2.70人(前回2.85人)で平成7年に3人を下回ってから更に減少が続いています。(表3


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