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■ 2004年4月 息子が3割も! ― 家庭内おける高齢者虐待に関する調査よりれ

 厚生労働省が訪問介護事業所や、在宅介護支援センターなどの事業所を対象に平成15年10月までの1年間における家庭内での高齢者虐待(※注) の全国実態調査(抽出) を初めて行ったところ、虐待者の3割以上が被害者の息子で、被害者の10人に1人が「生命にかかわる危険な状態」であったことが判明しました。
 また同時期に県でも独自に全数調査を行い、それによると虐待の報告事例は269件(全国7,781件内分析事例は1,991件)、虐待者の上位は被害者の息子35.7% (32.1%)、嫁21.6% (20.6%) が占め、虐待の内訳としては暴言、無視、威圧的な態度などによる心理的虐待58.7% (63.6%)、介護や世話の放棄55.8% (52.4%)、暴力を加えるなどの身体的虐待44.6% (50.0%) などがあり、その内、虐待者が虐待をしている自覚が無いケースが57.2% (54.1%) にも上るとのことです。
 この結果を受けて、県では日頃からの実態把握と、重大なケースの場合は被害者を施設に入所させるなどの迅速な対応を求める要請を市町村に出していますが、介護サービスを受けていないお年寄りを含めた虐待の実態を全て把握することは難しく、また、虐待をしている人が介入を拒むなど、対応が難しい事例が多いのが実情のようです。
 ※現在のところ、「高齢者虐待」に関しては明らかな概念や定義が確立されていないので、この調査ではあくまで仮に定義した範囲に該当する行為のみ「高齢者虐待」として扱っている。

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