2007年5月 女性の労働力率上昇〜働く女性の実情〜
厚生労働省が公表した「平成18年版 働く女性の実情」によると、平成18年の女性の労働力人口は2,759万人(前年比0.3%増)で、3年連続の増加となりました。労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は48.5%と前年を0.1ポイント上回り、2年連続で上昇しています。
年齢階級別労働力率をみると、M字型カーブの底にあたる30〜34歳層で前年を0.1ポイント上回っており、上昇傾向が続いています。北陸地域の平成18年平均は全体的に全国平均を上回っており、グラフは台形に近いカーブを描いていますので、出産・育児期の落ち込みは少ないようです。(図1参照)
配偶関係別に10年前の平成8年と比較すると、未婚者は30歳から64歳まで全体的に労働力率が上昇しているのに対し、有配偶者は特に25〜29歳層で上昇が著しい一方、35〜39歳層で低下しています。このことから、35〜39歳層の労働力率の上昇はもっぱら未婚者比率の上昇によっていることがわかります。(図2参照)
女性の完全失業者数は107万人と前年を9万人下回り、4年連続の減少、完全失業率は3.9%と前年より0.3ポイント下がり、4年連続の低下となっています。
また、最近は女性の起業が注目されており、「自己の時間の都合をつけやすい」、「経験を活かしたり関心のある分野で能力発揮ができる」など、特に出産・育児等で一度就業を中断した後の再就業の一形態としてその意義が高まっているそうです。ただ、開業してもその継続は難しく、廃業率は2割強と男性のほぼ倍となっており、廃業者の約1割は育児や介護等を理由としています。