「サケよりサンマ マグロよりカツオ」 近海ものを食べ自給率アップ
政府は2007年度の「水産白書」で、日本周辺で取れるサンマ・カツオなどの旬の魚を毎月一皿多く食べるよう呼びかけています。食用魚介類自給率は1998年以降50%台に落ち込んでいますが、これにより
60%台に高められると試算しています。
白書では、漁獲量が豊富で価格も比較的安定している魚介類として、春はカツオ、夏はスルメイカ、秋はサンマ、冬はブリを例示しています。カツオであればたたき一皿、スルメイカなら姿焼き一杯、サンマなら塩焼き二匹、ブリなら照り焼き一切れを、国民一人ひとりが季節に応じて、毎月多く食べれば、それぞれ自給率を1%、全体で4%引き上げることができます。2006年の食用魚介類の自給率は
59%のため、4%のアップで60%台に乗る計算になり、それは日本の漁業や食文化を守ることにもつながります。
白書は食用魚介類の自給率を高める対策として、サケやマグロなど多くを輸入に依存する魚に消費が偏る現状から脱却し、漁業者・流通業者・消費者が協力して、日本近海の魚介類を消費するサイクルを作り出す必要を訴えています。