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■ 景気動向指数について−本県でもCI中心の公表に−

1 景気動向指数とは
 景気動向指数とは、景気の現状を知り将来の予測に役立てるために内閣府や都道府県が作成する指標であり、コンポジット(注)・インデックス(CI)とディフュージョン(注)・インデックス(DI)があります。
 CIは構成する指標の動きを合成することで景気変動の大きさやテンポを、DIは構成する指標のうち、改善している指標の割合を算出することで、景気の各経済部門への波及の度合いを測定することを主な目的としている、という違いがあります。(図1)

図1 石川県のCI・DI(一致指数)の推移とその違い(シャドー部分は国の景気後退期を示す)

2 本県でもCI中心の公表に
 従来、景気動向指数はDIを中心とした公表形態でしたが、近年、景気変動の大きさや量感を把握することがより重要になっていることから、内閣府では2008年4月値以降、CIを中心の公表形態に移行しています。
 本県でも「季報いしかわの統計(2011年7月号)」の値から、CI中心の公表にすることとしました。

3 採用している系列
 CIにもDIと同様に、景気に数ヶ月先行して動く「先行指数」、一致して動く「一致指数」、数ヶ月から半年遅れて動く「遅行指数」の3種類があります。
 景気の現状把握には一致指数を利用します。先行指数は、景気の動きを予測する目的で利用します。遅行指数は、事後的な確認に用います。本県で採用している系列は表1のとおりです。
表1 採用系列について
4 CI利用の仕方
 一般的に、一致指数が上昇している時は景気の拡張局面、低下している時は後退局面であり、一致指数の動きと景気の転換点は概ね一致します。一致指数の変化の大きさから、景気の拡張又は後退のテンポを読み取ります。
 なお、景気動向指数は、各経済部門から選ばれた指標の動きを統合して、単一の指標によって景気を把握しようとするものであり、すべての経済指標を総合的に勘案して景気を捉えようとするものではないことに留意する必要があります。

(注)コンポジット…いくつかの要素が合成・複合していること、ディフュージョン…普及・流布・伝播(でんぱ)

 

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