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■ 夫婦が生涯にもうける子どもの数がはじめて2人を下回る


国立社会保障・人口問題研究所では平成23年10月に「第14回出生動向基本調査(平成22年6月1日現在)」の結果を公表しました。これによると、夫婦の完結出生児数(夫婦の最終的な平均出生子ども数)は1.96人となり、1940年に調査を開始して以来、はじめて2人を下回りました。

子どもの数が2人未満の夫婦が増えている
同調査の結果によると、夫婦の完結出生児数は戦後大きく低下し、第6回調査(1972年)で2.20人となりました。その後は、第12回調査(2002年)の2.23人まで30年間同じような水準で推移していました。しかし、前回調査(2005年)で2.09人に低下し、今回の調査ではさらに1.96人に低下。子どもの数が2人未満の夫婦が増加しています。(表1)

表1 各回調査における夫婦の完結出生児数

理想子ども数、予定子ども数とも減少傾向が続く
夫婦が理想とする子どもの数(平均理想子ども数)は、 前回調査に引き続き低下し、調査開始以降最も低い2.42人となりました。また、予定する子どもの数(平均予定子ども数)も、初めて2.1人を下回り、2.07人となりました。

予定子ども数が理想子ども数を下回る理由は「お金がかかりすぎる」が最も多い
 予定子ども数が理想子ども数を下回る初婚同士の夫婦では、理由として「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」を最も多く選びました。とりわけ30歳未満の若い世代では経済的理由を選ぶ割合が高くなっています。一方、30歳代以上では「欲しいけれどできないから」などの年齢・身体的理由を選ぶ割合が高くなっています。また、30歳代では「これ以上、育児の心理的・肉体的負担に耐えられないから」という回答が他の年齢層に比べて多くなっています。(表2)

表2 妻の年齢別にみた、理想の子ども数をもたない理由:第14回調査(2010年)

※「出生動向基本調査」について
本調査は、妻の年齢が50歳未満の夫婦を対象とした全国標本調査であり、妻を回答者とし、
平成22年6月1日現在で調査したもの。他の公的統計では把握できない結婚ならびに
夫婦の出生力について調査しており、人口動向等の把握に必要な基礎資料を得ることを
目的としています。1940(昭和15)年に第1回調査、1952(昭和27)年に第2回調査が
行われて以来、5年ごとに実施されています。
国立社会保障・人口問題研究所:http://www.ipss.go.jp/

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